これからの地域におけるインバウンド戦略
-日本最大級の訪日外国人観光客向けWebマガジンの展開を通じて-
株式会社MATCHA 代表取締役 青木 優さん (前編)
株式会社MATCHA 代表取締役社長
青木 優(あおき・ゆう)
大学在学中に世界一周、日本を巡る旅をする。日本の魅力を自分の目で見て、発信し、残していきたいという想いから2013年12月、株式会社MATCHAを創業。 “日本の価値のある文化を時代とともにを創っていく。”をコンセプトにした外国人観光客向けのWebメディア“MATCHA”をリリース。取材・撮影を踏まえ外国人読者に届きやすい表現で記事を制作(10言語対応)。現在、世界211の国と地域からアクセスがあり、月間180万UUを記録。
現在、MATCHAでは、どのような取組を実施されていますか
MATCHAは、訪日外国人観光客を対象としたWebマガジンを運営する会社です。2013年12月に起業し、まだ5年目のまだまだ若い会社ですが、世界211の国と地域からアクセスしていただいており、⽉間180万UUを記録するまでに成長しました。
Webマガジンでは、訪日外国人における、日本での体験価値の最大化を目指しています。昨今、訪日外国人は増えていますが、日本各地の魅力的な風景や食、祭などの地域資源に関する情報はまだまだ届いていないのではないかと感じています。また、今までは団体旅行客がメインだったのですが、近年は個人旅行客が増えてきていること、さらには、リピーターの訪日外国人が増えていることもあり、東京や京都、大阪などといったゴールデンルートと呼ばれる都市以外の情報を知りたいという人も増えつつあります。そういった人たちに対してMATCHAから情報を提供し、訪日外国人の皆さんに、より良い体験をしてもらい、日本を好きになり、また来たいと思ってもらえる、そのようなサイクルを実現していきたいと考えています。
どのような情報を提供されているのですか
そもそも、地域の情報を世界に発信したい人は数多くいますが、そういった人たちが海外に情報発信をできる場所というのはあまりありません。魅力的な場所や文化を海外に直接発信できる場所を作りたいと思っています。
具体的には、大きく分けて3つの情報を提供しています。
一つ目は、日本の観光情報です。これは様々なサイトにて、現在も発信されています。
二つ目は、ハウトゥーの情報です。例えばSuicaの使い方、コンビニでのコーヒーの入れ方、タクシーの乗り方など、日本人にとっては日常の、ごく当たり前の情報であっても、訪日外国人からしてみれば初めての体験のものばかりです。そういった日本人が日常のこととして感じているものもひとつの新しい体験価値として情報を提供し、日本の滞在における満足度を少しでも上げられようにしています。
三つ目は、文化にまつわる情報です。少し細かくなりますが、日本のお寺と神社の違いなど、ハウトゥーの情報同様、日本人が暗黙知として、漠然と理解している情報などを改めて訪日外国人がわかりやすく理解できる、そういった情報を提供しています。
関連リンク
MATCHA
「これからの地域におけるインバウンド戦略-日本最大級の訪日外国人観光客向けWebマガジンの展開を通じて-」(後編)