コラム・事例紹介

地域に残されたものを魅力に変えて活かし、
必要な投資を呼び込むマネジメントを(前編)
青梅市・五日市タウンマネージャー 國廣純子さん

國廣純子

國廣純子(くにひろ じゅんこ)

青梅市・五日市タウンマネージャー
1976年広島県生まれ。慶応大卒業後、日本銀行調査統計局を経て、都市計画・建築の分野へ進む。中国・北京の都市計画事務所で副社長を務めた後、2013年から青梅市中心市街地活性化協議会タウンマネージャー。商工会議所や市、地元商業者らでつくる協議会で企画立案や事業展開のサポート役を務める。
※NPO法人グリーンズ『greenz.jp』(2017年12月19日公開)から引用

國廣さんがまちづくりに取り組むようになったきっかけは、岡山の犬島プロジェクトだそうですね。

 青梅市で中心市街地の再生に取り組んで2019年の春で6年目になります。もともと統計作成専門職として政府系金融機関に勤めていましたが、建築の仕事を志して大学に再入学し、2007年から建築設計や都市計画の分野で仕事を続けてきました。

 建築学生の頃は個別の建物デザインや周辺環境を整えるということに関心が強かったのですが、デザインしたものを社会に役立てていくためには、地域との調整を綿密に組み立ててプロセスを仕込んでいく現在のような仕事のスタイル、マネジメントが重要だと感じるようになりました。建築アトリエに勤務していた頃に関わった犬島プロジェクトがきっかけです。
 犬島プロジェクトは、岡山市にある離島に残された銅の精錬所の跡を美術館として再生し、元宿泊施設の管理棟をチケットセンターとしてリノベーションをしつつ周辺の護岸環境を修復デザインするもので、私は事務所のある広島から現場へ通い、竣工直前には島にも常駐していました。

 当時は、建築家がプロポーザルで公共工事の仕事を獲得する際に、市民が参加して意見を盛り込んで設計が進む公共施設プロジェクトが話題になるなど、市民社会の中で建築のプロセスが見直され始めてきた時期でした。犬島の現場でも、一般島民の方々にプロジェクトへの理解を深めていただくことを目的として、設計監理に従事する傍ら、島に移住者のような形で住み込んでいるアトリエの同僚が地域のコミュニティ活動に積極的に参加していました。同じプロジェクトを担当するスタッフ同士、当時の我々は仕事のことだけでなく、島の方々の日常や工事に対するリアルな感情にいたることまで、日々メールや電話でやりとりしていました。
 ただ、活性化のために受け入れた野外フェスの開催後に、「よそもの」が島でトラブルを起こしたりするたび、「よそもの」の受け入れに対して議論が巻き起こったり、時に在住しているスタッフに対しても「島の人間でないから」と、風当たりが強くなることもありました。
 美術館が完成を迎え、島民の方と共に祝い、完成後のチケットセンターやカフェで、島民の方に働いていただくという状況に至るまでには、人間関係の溝を細やかに埋めるような共同作業の時間が必要だ、ということを痛感しました。同時に、プロジェクトに掲げられていた “地域に残されたものを魅力ある資源として活かし、必要なものは新しくつくる” というビジョンは、その後の仕事に必ずついてまわる主題になっていました。

犬島プロジェクト

荒れた砂浜だった犬島の護岸を、環境に合わせた潮に強い芝生でランドスケープを整えた



関連リンク

株式会社まちつくり青梅
まちづくり女子座談会(1)
まちづくり女子座談会(2)
まちづくり女子座談会(3)
地域に残されたものを魅力に変えて活かし、必要な投資を呼び込むマネジメントを(後編)

登録日 2019年3月19日(火曜)00:00

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