コラム・事例紹介

【タウン誌事例集】「大森まちづくりカフェ」(東京都大田区)後編 〜継続は力なり!息の長いタウン誌をつくるために〜

市民が担い手にまわる人材育成プログラム

表紙のラフ。たかださんが手描きでイメージを伝え、イラスト担当の池田さんがPCを使って絵や地図を制作している
表紙のラフ。たかださんが手描きでイメージを伝え、イラスト担当の池田さんがPCを使って絵や地図を制作している

編集員の高橋陽子さん
編集員の高橋陽子さん

「女子記者カレッジ」開講案内。保育つきのため小さなお子さんを持つ主婦でも参加可能
「女子記者カレッジ」開講案内。保育つきのため小さなお子さんを持つ主婦でも参加可能

長く続けられている理由のもうひとつは、市民をタウン誌づくりに巻き込み、主体的に情報発信の担い手となってもらえるような人材の育成に、意識的に取り組んでいたことによる。

創刊当初からしばらくは、たかださんを中心に少人数で制作が続けられていた。DTPやイラストなどもプロに頼まず、各メンバーのスキルや機材を持ち寄り、毎号が綱渡りの状況。4年目の夏、ついにたかださんは体調を崩し、1号休刊したことがあった。タウン誌をつくり「続ける」ことを旨としていたたかださんは、「地域に対して失礼なことをしてしまった」と後悔。そこで積極的にスタッフを登用していこうと方向転換をはかった。

現在の編集員は総勢12名。地元の主婦や大学生などで構成され、元々プロとして活動していた人はいない。これまで大森まちづくりカフェのメンバーが地域で活動していくなかで知り合い、タウン誌に積極的にかかわりたいとコンタクトをしてきた人たちが育っているのだ。

「読者アンケートを読むなかで、私たちと対話を求めている主婦層の存在に気づいたんです。彼女たちの才能を使わないのは地域にとってもったいないこと。埋もれた人材を発掘して、得意技を提供してもらおうと思いました」

そして、執筆やイラスト、DTPの作業を編集員たちにまかせ、その分たかださんはまちとの「フロント役」として営業活動に徹することができるようになった。持続性をもった編集チームとしての活動体勢が整ってきたのだ。

編集員のひとり、主に1面のライターをつとめる高橋陽子さんは言う。

「子どもが大きくなってきて、いざ復帰したい、と思った時に、週1、2回では働ける場所がなかなか見つからなくて。そんな時に大森まちづくりカフェのメンバーと出会い、この仕事に就けたのはラッキーでした。『伝えたい』という気持ちがかたちになり、その対価をもらえることが嬉しい」

高橋さんは元ホテルマン、これまで文章を書く仕事をしたことはなかった。ただまちへのアンテナはいつも張り巡らされ、ネットワークも広い。まさにポテンシャルを持つ埋もれた人材だったのだ。

今年6月に始まった「女子記者カレッジ」は、プロのライターが講師をつとめる実践的な内容であることから、すぐに満員御礼となった人気プログラム。また受講者のなかから、のちの「大森まちづくりカフェ」のライターが生まれ、さらにはプロとして別媒体へ巣立つことも視野に入れている。

人材育成としてのプログラム事業は実はこれが初めて。だが、今まで培ってきたノウハウで、さらなるまちの担い手が生まれる日も遠くはないだろう。

次項 なぜ、タウン誌をつくり続けるのか?
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目次
  (1)情報発信を、無理なく長く続けるコツとは?
(2)市民が担い手にまわる人材育成プログラム
  (3)なぜ、タウン誌をつくり続けるのか?
  (4)データ

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登録日 2011年9月09日(金曜)00:00

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