コラム・事例紹介

【タウン誌事例集】「高松スタイル anki(あんき)」(香川県高松市)後編 ~まちの可能性を拡大する、コミュニティメディアの役割~

まちづくりの段階に応じて変わること、変わらないこと

ところで、小西さんはなぜ商店街に関わるようになったのか。

きっかけは、高松商工会議所のTMO事業「まちラボ(まちづくりラボラトリー)」に参加したことだった。まちを元気にしたいという有志とともにそのイベント運営を行ううちに、ネットワークも広まった。現在は、高松市コンパクト・エコシティ推進会議委員などもつとめ、事務所には地方新聞の記者、行政や不動産関係者など、まちづくりに関心の深い人たちが集まるようになった。

そのため、小西さんの耳にはさまざまな「まちの声」が寄せられる。たとえば「丸亀町はリトルトーキョーになりたいのか?」「再開発の仮囲いの向こうで何をしよるんかわからん」など、必ずしも賛成意見ばかりではない。

高松では、商店街に行くことを「まちに行く」と言う。周辺住民にとって日常に少し華やかさを与えてくれる特別な場所が商店街なのだ。だからこそ、再開発に対する市民の興味は深く、見る目も厳しく、誤解も生まれる。市民と商店街をつなぐため「まち並みは変わっても受け継がれている個店の魅力を伝えたい。お客さんに商店主さんの魅力や熱い思いを伝えていきたい」と小西さんは言う。

そもそも市民の関心度が高い商店街だ。まちに関わりたくてもどうすればよいのかわからない人も多い。再開発のハード整備が一段落し、市民が気軽にまちに参加できるオープンな場づくりが求められ始めている。そうしたなか、「anki」に求められる役割も少しずつ変わってきていると小西さんは言う。

「『取材』をすると、まちのことがよくわかり、商店の人たちとも親しくなれる。いわば、この『特権』をより多くの人と共有していきたいんです」

たとえば、誌面づくりをオープンにし、市民参加型の「コミュニケーション・ペーパー」としての可能性も探る。市民が編集に参加することで、まちとの関係を築くプラットフォームになり得るかもしれない。

まちの進化に寄り添いながら、「anki」は情報発信をしてきた。まちづくりの段階によって、情報発信のあり方にも、変わるものと変わらないものがある。「anki」はそれを正確に見据えながら、丸亀町の可能性を拡大しようとしているのだろう。メディアとまちが、共に育っているのだ。

現在G街区が工事中。来年D街区に着工し、すべての街区が完成するのは約5年後の予定
現在G街区が工事中。来年D街区に着工し、すべての街区が完成するのは約5年後の予定
次項 データ
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目次
  (1)地元の編集力を高める
  (2)商店街と生産者もつなぐチーム力――「anki」編集委員会
(3)まちづくりの段階に応じて変わること、変わらないこと
  (4)データ

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登録日 2011年9月22日(木曜)00:00

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