コラム・事例紹介

【タウン誌事例集】「西之門しんぶん」(長野県長野市)前編 〜日々の暮らしに寄り添う小さなメディア〜

小さな視点から出発すると、面白いことがたくさん見えてくる

「門前しんぶん」第6号
「門前しんぶん」第6号。巻頭では、門前町エリア内の横町の老舗商店が紹介された

「西之門しんぶん」創刊から5年経った2010年の夏、題名を「門前しんぶん」に変更したことがあった。それは、ナノグラフィカが自治体から請け負った「長野・門前暮らしのすすめ」プロジェクトに連動してのこと。プロジェクトの範囲は「門前町」一帯、そこで新聞も30倍にエリアを拡大し「門前町」から情報発信をする「門前しんぶん」として再スタートしたのだ。

そして1年半後の2011年の春、プロジェクトの終了とともに題名を再度「西之門しんぶん」に戻す。ただ、情報を掲載するエリアはこれまで通り、西之門町だけではなく、門前町一帯も含むことに変わりはない。

あえて題名を元に戻した理由、それは「視点」の違いだと高井さんは言う。

「『門前しんぶん』の名前で『門前町』という大きなエリアを捉えることにチャレンジしてみて、自分の手におえるのは西之門町の範囲だと改めて気づいたんです。17軒というのは、顔が見える、個性を面白がることができる範囲。小さければ小さいほどよく見えて、よりわかる。小さいエリアのほうが愛情も時間もかけられるということが勉強になりました。だから再度、小さな『視点』から出発しようと思ったんです」

日々、顔を合わせたり、ちょっとした言葉を交わしたりする、まちの暮らし。普通に暮らしていれば誰にでも起きるようなことや、昔からまちに住んでいる人にとっては当たり前であるそんな日常に、面白いことがたくさん眠っている。

いわば「引っ越しの挨拶」から始まった「まちとのコミュニケーション」そのものが、「まちのコンテンツ」になっているのだ。

くすっと笑ってしまうことや、ちょっとした感動、改めてなるほどと思うこと。大きなドラマや事件がなくとも、自分たちが感じた「まちの面白さ」を丁寧に味わいながら、伝え、分かち合いたいという意思が、ナノグラフィカの原動力となっているのだろう。

ナノグラフィカの名前の由来には、その彼らの想いがよく表れている。「ナノ」は、「長野」の最初と最後の文字を取ったものと、単位を示す「nano(=とても小さい)」との両方の意味をかけて。そこに印刷物の意味である「グラフィック」をもじって、結成時に名づけられた。

長野のまちを「ナノ」レベルまで取り上げようとする意志のもと、日々の暮らしに寄り添いながら、小さな視点から見つめることで開けてくるまちの面白さを発信し続けているのだ。

長野のまちの魅力をビジュアルで伝える小冊子「街並み」 第40、41号「街並み」の表紙。
ナノグラフィカは「西之門しんぶん」創刊から2年後の2005年より、今度は長野のまちの魅力を「ビジュアル」で伝えるB6判の小冊子「街並み」を発刊した。内容は、メンバーでありフォトグラファーの清水隆史さんの写真(右上)40ページと、高井さんのイラスト地図(右下)8ページで構成される 第40、41号「街並み」の表紙。毎号、長野市内どこかのひとつのまち、道、橋、銭湯、仕事場、食堂など、1冊につき1テーマでまとめられており、現在41号まで発刊されている。定価は500円、ナノグラフィカほか、市内の書店などで購入できる
後編に続きます!
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目次
  (1)イントロダクション
  (2)世代を超えてつながる、馴染みのある「しんぶん」形式
  (3)まちの魅力は、いくら発信しても尽きることがない
(4)小さな視点から出発すると、面白いことがたくさん見えてくる

関連リンク

編集室ナノグラフィカ
長野・門前暮らしのすすめ

登録日 2011年9月30日(金曜)00:00

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