コラム・事例紹介

古くて新しいまちの再生 -昭和の商店街(市場街)の土地建物をすべて買い取り一体経営-(後編)田村寛さん、高岡はつえさん

田村寛・高岡はつえ

田村 寛 氏
株式会社テラスオフィス代表取締役
大学卒業後、家業を継いで大衆割烹料理店で厨房に立つ傍ら、沼垂のまちの再生に取り組み、手作りデリの店Ruruck Kitchen(ルルックキッチン)の出店を経て、東新潟市場協同組合からすべてのシャッター店舗を譲り受け、株式会社テラスオフィスを設立。

高岡 はつえ 氏
株式会社テラスオフィス専務取締役 統括マネージャー
短大卒業後、銀行・貿易会社勤務を経て、商店街の再生に向け、田村氏からの要請を受けて株式会社テラスオフィスの設立に参画。

商店街では建物の管理運営以外にも、「沼ネコ焼」の開発や、結婚式のプロデュースなどにも取り組まれているそうですね。

沼ネコ焼とわんこ焼

沼ネコ焼とわんこ焼

高岡/
 「沼ネコ焼」は、2016年4月に沼垂テラス商店街の知名度を上げるためのツールとして、来てもらった人にお土産になる商品を、と思って開発しました。
 沼垂は市場のまちだっただけに、昔から猫が多く、まちの人たちも猫を可愛がってきました。私たちも昔からネコが好き。それで、新潟県産コシヒカリの米粉を使ってネコをテーマにした焼き菓子を作ってみました。表情豊かなネコキャラクターを創り出し、小倉あん、カスタード、チョコ、チーズ、チョコフレーク、カマンベールミックスなど、いろいろな種類の餡を入れて、売り出しました。さらに、今年は干支に合わせ、実演販売で出していた「わんこ焼」も商品化しました。
 沼ネコ焼の商品化は、思った以上に効果がありました。沼垂に来た人がお土産に買ってくれますし、写真映えすることもあって、るるぶやまっぷるなどの旅行雑誌によく取り上げられています。宣伝効果は抜群です。
 最近は、旅行に来られた方がインスタグラムで発信してくださることもあり、拡散効果は想定以上でした。開発してよかったと思っています。

田村/
 もうひとつの「沼垂結び婚」という結婚式のプロデュース事業は、沼垂が気に入って、移り住んだ夫婦から、沼垂エリアで結婚式をできないかと相談され、全体のプロデュースに取り組んだものです。神前式に始まり、花嫁行列で沼垂テラス商店街を練り歩き、披露宴も二次会も引き出物もすべて商店街でそろえました。
 喜んでいただき嬉しかったのですが、はじめての試みであり、すべてが手探りで、結婚式をやるのは正直大変でした。事業としてやりたい思いはありますが、実績はまだ1件だけです。ギフトの仕入れなど、本格的に展開するためには、もう少し準備が必要だと思っています。

「沼垂結び婚」の案内と商店街で準備した引き出物

商店街の中だけでなく、周辺で取り組まれている「サテライト」について、お伺いできますか。

田村/
 商店街の再生に取り組むようになって、商店街以外の建物の利用についても相談を受ける機会がでてきました。そして、たまたま10年余り空き家だった店舗兼住宅のオーナーさんより、「活用しませんか?」とのお声掛けいただいたことがきっかけで、『空き家活用』の事業に着手いたしました。
 もともと、私たちがやりたいと思っていたのは、商店街に限らず、沼垂のまちを活性化させ、定住者を増やすことだったので、やる意義がありそうだと思われる案件については、まちなかのサテライト店舗と位置づけ、「沼垂テラス・エフ」という名称をつけて取り組んでいます。「エフ」の由来は「feel free」の頭の“F”です。沼垂テラス商店街の仲間のお店に、気軽に立ち寄ってほしい、そして、楽しくてワクワクする沼垂が、どんどん拡がってほしい、という意味を込めました。

高岡/
 現在までにゲストハウス、本屋、シューリペア&ビアショップと3店ほど手がけています。ゲストハウスは、建物の管理が難しくなった方から建物を買い取って運営しています。あとの2箇所はマッチングです。ケースバイケースで支援していきたいと思っています。
 それぞれの取組についてご紹介しましょう。

■「BOOKS f3(ブックス エフサン)」
 商店街から歩いて2~3分のアーケードに位置する沼垂テラス初のサテライト店。新刊・古書を扱う本屋さんです。店舗で、ドリンクも提供し、定期的に展示やイベントなども行われています。
 店主ご自身がカメラマンでもあり、店内には写真が飾られていて、とてもお洒落なお店になっています。
BOOKS f3(ブックス エフサン)
BOOKS f3(ブックス エフサン)
■ゲストハウス「なり–nuttariNARI-」
 築90年の元民家を改装してつくった、ドミトリーや個室から構成されているゲストハウスです。
 入り口には雰囲気のある暖炉があり、宿泊客以外でも利用できるbarスペースも併設しています。
 近くに宿ができたことで、宿泊して商店街を訪れる観光客が増えました。この地に宿があることで、また新しく楽しい流れが生み出せたらと思っています。
なり–nuttariNARI-
■「KADO shoe repair & beer stop」
 かつて人々の往来で賑わっていた「沼垂四ツ角」にオープンした、靴修理とクラフトビールという、ユニークな組み合わせが特徴の店舗です。
 2階はミーティングスペースとしても利用することができます。とてもお洒落で素敵な空間です。
 元々あった婦人服店が閉店し、大家さんが次の活用法を探していたところで、起業を考えていたカド店主の小島さんと店舗をマッチング、オープンすることができました。
KADO店主の小島さん

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関連リンク

沼垂テラス商店街
古くて新しいまちの再生 -昭和の商店街(市場街)の土地建物をすべて買い取り一体経営-(前編)


登録日 2018年3月30日(金曜)00:00

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